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スモールエスVol.73読了感想と掲載告知

  • 執筆者の写真: 削木
    削木
  • 2023年5月4日
  • 読了時間: 7分

更新日:2023年6月29日


皆様こんにちは、管理人の削木です。

4月も終わりGWも後半を迎えて参りました。連休の方もそうでない方も、いかがお過ごしでしょうか。




さて、早速ですがSS(スモールエス)Vol.73の掲載告知と読了感想です!いつも通り自分のピックアップした記事多めなので相変わらず偏読っぽい印象ですがご了承願います。

未読了の方はネタバレご注意願います!



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今回表紙を担当したのは寺田てら先生!J-POPやボーカロイドの楽曲のPVアニメーションやキャラクターデザインで若い世代から人気を集めてるイラストレーターさんで、私も寺田てら先生のポップなデフォルメタッチと単色塗の表現が大好きで参考にしております!今号のスペシャルインタビューを読むと、寺田先生の絵を描くときのコツとデザインセンスの原点について綴られておりました。




寺田先生はもともとドイツ出身だったそうで日本に移住してきたとのこと。お父様も車のインダストリアルデザイン、プロダクトデザインのお仕事に携わっており、芸術系の学校の進学にも背中を押してくださったそうでもともとデザイン系のお仕事に関わる素地があったようです。しかし、それだけでなく寺田先生が大きく影響を受けたのはハワイやバリ等の南国への海外旅行に行った時の外国の色鮮やかな景色だったとのこと!建物の隙間から見える真っ青な快晴の空や雲、色とりどりの花、カラフルの彩られた建物の配色などその風景からインスピレーションを受けたのだそうです。確かに海外の建物は日本じゃ見られない赤や黄色の壁、大胆なペイントなどがあしらわれており、特に南国は草花も大柄で日本に比べると彩度の高いものが多いですよね。ドイツの原色で硬いもののデザインや目に楽しいパレットのような風景が寺田先生独自の感性を育んでいったのかもしれません。PVアニメーションのお仕事についても綴られており、ダンスなどが入ったPVはキャラクターを動かさなきゃならないため何十何百枚もカットを納期に間に合わせて描かなければならないのが大変だったとか…。アニメが1秒に何十枚もイラストを描かなきゃならないのは知っておりましたが実際に作られている方のお話を聞くととてつもない労力がかかっているのが想像できました。それで間に合わせるために描かれていらっしゃる寺田先生のプロ根性は流石!クリエイターとして、改めて尊敬できる方だと実感しました。



面白いのはコラムだけでなくメイキングも必見です!寺田先生の表紙のメイキングで一番驚いたのは描線の整理、という点でした。寺田先生の描かれるディフォルメタッチは歪みが一切なくて整っているのが魅力の一つですがその魅力を生み出す土台になっていたのが色塗の工程での線画作りです。何度も全体を見直してバランスを整えるために線の長さや太さを足したり消したり、あるいは線一本一本の色を変えてる様子が見られました。正面向きのイラストも多くみられますが正面の表情を整えるために左右対称に顔を線を引いたりして歪みのないようにしているとのこと。寺田先生のイラストは色使いがサイケデリックなものやオリエンタルなものなど彩度が高いのに色同士が喧嘩しておらずスッキリ見えるのはこういう小さな積み重ねが活きているのだと実感させられました。カラフルな可愛らしいディフォルメイラストを満足に、かつ見てる人間にストレスを与えないようにスッキリと仕上げているのは先生のこのような工夫をあってこそなのでしょう。私もデジタルイラストを描く上で、勉強になりました。線画の太さや色も、これからもひと手間加えて描いていくことを心がけようかと思います。




今号も色んなアナログ画材のイラストメイキングが目白押しです!

なつき先生の透明水彩とつけペンによるイラストは髪の毛や宝石の煌めきなど柔らかな色合いと繊細な描線が魅せるテクニック、なっそ先生のコピックメイキングはカラフルな配色と水彩色鉛筆の小技が必見です。今回の夏目レモン先生のメイキングはなんとPOSCA!鮮やかでマットな発色が特徴の不透明カラーマーカーを活用した新鮮なメイキングなのですが、驚きの塗りのテクニックや活用法がそこかしこに散りばめられているので是非見てください!


アナログだけでなくデジタルも必読です!秋月壱葉先生のイラストは細かいデティールの描き込みや光と空気感の出し方など、人物と背景の調和が見どころです。お天気屋先生の自作カラーパレットを活用した配色法もイラストのイメージ統一にピッタリなので必読です!



SS学園コーナーは、今号は新学期ということでまたまた個性豊かな新しい顔ぶれが登場。個人的に私が好きだったのは河山流先生の21人の集合絵!優しい水彩の一枚絵が学校に貼られているポスターのようで、こちらもほっこりしました。

そして今号の「SSQ&A」のコーナーは独楽子先生、なっそ先生、なつき先生、日菜子先生、洋梨ジュース先生、秋月壱葉先生、お天気屋先生がインタビューにお応えしてくださってります!「これまでに好きになった絵描きさん」「創作に触れて幼少期の頃に身悶えたエピソード」「普段の生活、絵を描く時間」の3つについての質問なのですが、イラストな生活感から思わず納得してしまうアンサーや意外なアンサーがちらほら見えて、読んでて「やっぱりこの先生もこの作品が好きなんだ!」という親近感がわいたり「そうだったの⁉」と驚いたりもしましたが、一番大きかったのは「この方々もやっぱり実在する人間だったんだ…!」という思いでした。上手い例えができないのですが、憧れの絵描きって、自分としては雲の上の存在というか、絶対目にすることはない幻の伝説級のポケモンのように神聖で遠い存在のように思えるので、実在していたということに驚きを隠せないというか……。憧れの絵描きさんがどんな方々なのか気になった方は是非目を通して欲しい内容の記事です。SS編集部さん、楽しい企画を本当にありがとうございます。




続いて掲載告知について!


今回カラーイラスト投稿コーナー「Sky S フリー」にて新学期をテーマにしたデジタルイラストを、「Sky S テーマ」にて「アニマル」をお題にしたイラストを掲載させて頂きました!ありがとうございました!


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今回「Sky S テーマ」は「アニマル」ということでイースターをテーマにしたウサギと卵、ハヤブサ男子でした。実はこのイラスト、3年ほど前にアナログで描こうとして途中で筆を折ってしまったのですが、デジタルツールに慣れてからイラストをスキャンしてデジタルで加筆して完成させたものだったりします。自分の実力が追い付かなかった場合、作品を寝かせてから加筆するという手も有りという話を聞いたので、今回思い切って完成にまでこぎつけました。おかげで何とかこうして世に出すことができました。以前Twitterでも                         

「芸術は描き続ければ逃げない」という言葉を目にしたことがありますが、このことだったのかなと。何はともあれ、描き続けて良かったと実感した一枚絵でした。これからも精進していきます。





そしてカラーだけでなく「Sea S Say」の方でも一枚載せて頂きました!ありがとうございます!(下は拡大版)この4人は実は季刊エスに向けて投稿した4人娘たちだったりします。GALLERYのページにも彼女たちのイラストがそれぞれ載っているのでよろしくお願いします。



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そして来号のSSの投稿について!来号のテーマは「王子様&お姫様」なので童話モチーフ好きの私にとっては創作意欲のかきたてられるテーマです!現在、カラー、モノクロ、両方ともに執筆中でございます。進捗を少しだけ。



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次回の記事はグループ展のレポの予定です!今回お休みをとって5月9日の初日に展覧会を見に行く予定です。自分の作品がどのように飾られているのか、また、どの作家様がどんな作品を展示されているのか、自分の足で、この眼で確かめに行きたいというのが本音で今から行くのがとても楽しみです。展覧会には私削木の作品も展示されておりますのでよろしくお願いします!

展覧会についての記事はこちら→5/9(火)~5/13(土)のグループ展告知 (enpt.org)




次回もまた楽しく記事を綴っていけたらと思います。初夏と五月雨が到来して気候の変化も激しいですが、コロナにもお気をつけて、皆様ご自愛くださいませ!では!!



2023.05.04 削木


 
 
 

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©2020.06.01 削木

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